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2021.12.08

墓石選びのチェックポイント~洋型墓石の特徴と価格について~

(概要)

お墓の形は、大きく分けて和型と洋型があります。ここでは、洋型墓石の特徴や購入手順、費用などについて説明します。

 

(本文)

洋型墓石の人気は「東高西低」

2018年3月1日~5月31日の3カ月間で、約300の石材店が所属する石材店グループで販売した墓石は2,437件で、その43.7%が洋型、35.2%が和型、デザイン墓が16.2%という結果が出ました。

 

調査期間は短く、規模も大きいものとは言えませんが、和型墓石よりも洋型墓石の購入者の割合が高くなっていることがわかります。洋型墓石の人気は東日本で高く、西日本では従来の和型が主流です。

 

洋型がよく売れるようになったきっかけは、2011年の東日本大震災と言われており、縦長で背が高い和型墓石が数多く倒れたことから、そのリスクが低いと思われる洋型墓石に徐々に注目が集まり始めたと考えられます。

 

洋型墓石のメリット

和型の墓石は、仏教の宗派によって石の色や材質、刻印する文字や色などのルールがあることが多いのですが、洋型にはそのような決まりはあまりなく、自由な形の墓を建てたい方々のニーズにあったタイプの墓と言えます。

 

また、区画が狭くても見栄えのするお墓を建てることができます。建設費用も和型より少し安くなるので、コストパフォーマンスがよいお墓と言えます。

 

洋型墓石のデメリット

洋型墓石のデメリットは、霊園や石材店探し、お墓のデザインなど、全てにおいて自分で情報を集めて対処するため時間や手間がかかります。

 

特に、墓石のデザインを巡って家族内での意見をまとめて、合意にこぎつけるのは大変な作業です。

 

また霊園や墓地によっては、お墓建設に関していろいろな規制事項もあり、場所選びの時に十分に確認しておかねばなりません。

 

そして仕上がった墓石が、自分のイメージと大きく違うというトラブルもよくあります。

 

洋型墓石の値段は

先の石材店グループの販売実績では、洋型墓石の平均購入価格は160.5万円です。

 

洋型墓石を購入する時は石の種類により値段が変わり、それに加えてデザイン料、加工費などが加算されてきます。

 

まず石は、その産地により値段に差があります。国産の石は特に価格差が大きく、ランク分けされた同じブランドの石の中でも、さらに等級分けされており、高いランクの石ほど値段が高い傾向があります。

 

石の品質の高さは、主に次の項目でチェックされています。

・吸水率が低いこと

・希少性が高い(品物が少ない)

・硬度が高い

・きめが細かい(粒子が小さい)

 

次に洋型墓石はデザインによって、値段が高くなるため注意が必要です。デザイン料だけでなく、その形に石を彫刻するためのロス分も含めて石材を準備しなければなりません。

そして石材費用は、このロス分も含まれた値段で購入することになります。例えば、球型に加工するなら、その形に仕上げるためにかなりの量の石を削り落とす必要があるため、コストアップにつながります。

 

お墓は、石材費用以外にも、外柵や物置台などの付属品を取り付けることでさらに高くなります。これらは、区画の大きさと材料の必要量によって値段が決まります。

 

洋型墓石は、自由なデザインでお墓を作ることができますが、特に形にこだわらない時に、よく使われている形があります。

 

その形は、一段か二段の「台石」の上に「竿石(さおいし)」を置き、これらに花立、水鉢、香炉、排石(はいせき)を組み合わせるスタイルです。

 

竿石は横長の分厚い板のような形状で、「ストレート型」と呼ばれるタイプと、上側を細く、下側に向かって斜めに厚みを出すように切った「オルガン型」の2種類に大きく分かれます。

台石の段数と、竿石の形の組み合わせで6種類の形になります。

 

呼び名は次の通りです。

・洋一段ストレート型

・洋二段ストレート型

・洋二段ストレート型(水垂化工、亀腹加工をしたもの)

 

・洋一段オルガン型

・洋二段オルガン型

・洋二段オルガン型(水垂化工、亀腹加工をしたもの)

 

水垂化工は、墓石の台部分を斜めに加工することで水はけをよくします。これにより、水分が残ることでできる汚れやシミを防ぐ効果が高くなります。

 

亀腹加工は、墓石の角を丸く削ることで水はけをよくするだけでなく、角の割れを防ぐ効果もあります。

 

石材の購入や加工代金は石材店に支払います。

 

その他の費用

石材店に支払う以外に発生する主な費用は、寺院・霊園に支払う永代使用料と管理費などです。

 

【1:永代使用料】

お墓を建てる区画を使用する料金になります。墓地との契約時に一括で支払い、その場所にお墓を建設します。

 

墓地の運営母体が自治体の方が安くなりますが、それ以外に区画の広さ、地価、立地条件、設備の充実度によっても値段は変わります。

費用の相場は60~80万円。

 

【2:管理費】

霊園の水道代や電気代などに充当されます。年単位、3~5年単位など、支払い方法は場所によって変わります。一般的には、公営の霊園の方が管理費は安くなります。

費用は公営で5,000円~、民営で10,000円~となっています。

 

【3:開眼供養、戒名代】

仏教では、お墓に納骨する時などの法要時に「お布施」という名目で、寺院にお金を支払う慣習があります。費用の相場は、3~5万円となっています。

 

また仏教の種類によっては、故人に名前を付けてもらうものがあります。戒名の費用にはランクがあり、どの漢字を使うかで値段が上がります。

 

以上をふまえて、洋型墓石で立てたお墓の建設代金は次のようになります。

 

【寺院・霊園に支払う費用】

永代使用料:60~80万円

法要費用:3~5万円

管理費(年間):5,000円/年~

 

【石材店に支払う費用】

洋型墓石:90~180万円

 

気になることがございましたら、お気軽にご相談下さい。

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