墓石の種類と素材の選び方:耐久性とデザインのバランス

第1章|墓石の種類と素材の基本知識
お墓の購入を検討し始めたとき、多くの方が最初に悩むのが「墓石にはどんな種類や素材があるのか」という点です。普段の生活ではあまり馴染みのない分野のため、石材店で説明を受けても専門用語が多く、十分に理解できないまま話が進んでしまうケースも少なくありません。しかし、墓石は一度建てると何十年、場合によっては世代を超えて受け継がれる大切なものです。そのため、まずは墓石の種類と素材について、基本的な知識を押さえておくことが重要です。
墓石に使われる主な素材は「石材」
現在、日本で建てられている墓石の多くは「石材」を素材としています。石材と一口に言っても、その種類や産地はさまざまで、見た目や耐久性、価格に違いがあります。中でも主流となっているのが「花崗岩(かこうがん)」です。一般的には「御影石(みかげいし)」と呼ばれることが多く、硬くて耐久性が高いことから、墓石に最も適した石材とされています。
花崗岩は非常に密度が高く、水を吸いにくい性質を持っています。そのため、雨や湿気による劣化が起こりにくく、屋外に長期間設置される墓石には理想的な素材です。現在流通している墓石の大半は、この花崗岩系の石材で作られています。
国産石材と外国産石材の違い
墓石の素材を知るうえで、もう一つ押さえておきたいのが「国産石材」と「外国産石材」の違いです。国産石材は、日本国内で採掘された石を使用しており、品質が安定していることや、きめ細かい仕上がりが特徴です。一方で、採掘量が限られているため、価格が高くなる傾向があります。
外国産石材は、中国やインドなどから輸入される石材が多く、比較的価格を抑えられる点がメリットです。近年では加工技術の向上により、品質面でも国産石材と遜色のないものが増えています。ただし、産地や石の等級によって品質差が出やすいため、どの石材が使われているのかを確認することが大切です。
墓石の「種類」とは何を指すのか
「墓石の種類」という言葉は、形状を指す場合と、素材を指す場合があります。今回のテーマである「墓石 種類 素材」では、主に素材としての石の種類を意味しますが、形状との関係も無視できません。和型墓石、洋型墓石、デザイン墓石など、形状によって適した石材が異なることもあります。
例えば、シンプルで直線的なデザインの墓石には、色ムラの少ない石材が向いていますし、個性的なデザイン墓石では、色味や質感がデザイン性を左右する重要な要素になります。そのため、墓石の素材は見た目だけでなく、全体のバランスを考えて選ぶ必要があります。
なぜ墓石の素材選びが重要なのか
墓石の素材選びが重要な理由は、大きく分けて「耐久性」と「見た目」、そして「将来的な満足度」にあります。見た目が気に入って選んだ石でも、劣化が早く、数十年後に汚れや変色が目立つようでは後悔につながりかねません。逆に、耐久性を重視しすぎてデザイン性を妥協すると、完成後に「思っていた印象と違う」と感じてしまうこともあります。
だからこそ、墓石の種類や素材について正しい知識を持ち、自分たちが何を重視したいのかを整理したうえで選ぶことが大切です。次の章では、こうした墓石素材ごとの「耐久性」や「劣化のしにくさ」に焦点を当て、より具体的に解説していきます。
第2章|墓石素材ごとの耐久性・劣化の違い

墓石を選ぶうえで、多くの方が特に気にされるのが「この石はどれくらい長持ちするのか」という耐久性の問題です。墓石は屋外に設置され、雨風や紫外線、気温差など、過酷な環境に長年さらされ続けます。そのため、見た目だけでなく、劣化のしにくさや経年変化を理解したうえで素材を選ぶことが非常に重要です。
墓石に求められる「耐久性」とは
墓石の耐久性とは、単に「割れにくい」という意味だけではありません。長期間使用する中で、色あせや変色、表面のザラつき、ひび割れが起こりにくいことも含まれます。また、苔や水垢が付きにくく、定期的な清掃を行えばきれいな状態を保ちやすいかどうかも、耐久性の一部といえるでしょう。
こうした耐久性に大きく影響するのが、石材そのものの性質、特に「硬さ」と「吸水率」です。
吸水率が低い石ほど劣化しにくい
墓石素材の耐久性を左右する大きなポイントが「吸水率」です。吸水率とは、石がどれだけ水を吸い込むかを示す指標で、この数値が低いほど水が内部に浸透しにくくなります。水分が石の内部に入り込むと、凍結や乾燥を繰り返すことで、ひび割れや劣化の原因になります。
花崗岩(御影石)は、吸水率が非常に低い石材として知られており、墓石に多く使われている理由の一つです。雨水が内部に入りにくいため、寒冷地や湿気の多い地域でも比較的安定した耐久性を発揮します。
石材ごとの耐久性の違い
同じ花崗岩であっても、産地や石の組織によって耐久性には差があります。きめが細かく、結晶が均一な石ほど、風化や劣化が起こりにくい傾向があります。一方で、見た目は美しくても、結晶が粗い石や、微細な亀裂を含む石は、長い年月の中で表面が荒れてしまうことがあります。
外国産石材の中には、価格を抑えられる一方で、吸水率がやや高いものも存在します。その場合、建立当初はきれいでも、数十年後に色ムラや変色が目立ってくることがあります。必ずしも「外国産=耐久性が低い」というわけではありませんが、石材の品質や等級を確認することが重要です。
風雨・紫外線・気温差による影響
墓石は一年を通して、さまざまな自然環境の影響を受けます。直射日光による紫外線は、石そのものよりも、表面の艶や色味に影響を与えることがあります。特に、磨き仕上げの墓石は、年月とともに艶が落ちてくることがありますが、これは自然な経年変化の一つです。
また、寒冷地では、石材内部に入り込んだ水分が凍結と融解を繰り返すことで、表面の劣化を早める場合があります。そのため、地域の気候に合った耐久性の高い素材を選ぶことが、長持ちさせるためのポイントになります。
「長持ちする墓石」を選ぶための視点
耐久性を重視して墓石を選ぶ場合、単に石の名前だけで判断するのではなく、以下のような点を確認すると安心です。
・石材の種類と産地
・吸水率や硬度に関する説明があるか
・過去の施工実績や経年後の事例が確認できるか
・メンテナンスの頻度や方法について説明があるか
これらを丁寧に説明してくれる石材店であれば、素材選びにおいても信頼しやすいといえるでしょう。
墓石は、見た目の美しさだけでなく、何十年、何百年と受け継がれていく存在です。だからこそ、目に見えない部分である「耐久性」にもしっかりと目を向けて選ぶことが、後悔しない墓石選びにつながります。次の章では、耐久性と並んで多くの方が重視する「デザイン性」と素材の関係について詳しく解説していきます。
第3章|墓石素材とデザイン性の関係

墓石を選ぶ際、「どの石が長持ちするか」と同時に多くの方が気にされるのが、完成後の見た目や全体の印象です。墓石は単なる石ではなく、大切な方を想い、長く向き合っていく場所でもあります。そのため、素材によるデザイン性の違いを理解し、自分たちのイメージに合った墓石を選ぶことが重要です。
墓石の印象は「石の色」で大きく変わる
墓石素材のデザイン性を語るうえで、まず注目したいのが石の色です。墓石に使われる石材には、黒系、白系、グレー系、青みがかった色など、さまざまな色味があります。
黒系の石材は、重厚感があり、高級感のある印象を与えます。彫刻文字が映えやすく、格式を重んじたい方に選ばれることが多い一方、汚れや水垢が目立ちやすいという側面もあります。白系や淡いグレー系の石材は、明るくやさしい印象を持ち、周囲の景観とも調和しやすいのが特徴です。ただし、長年使用する中で、雨だれや苔が目立ちやすくなる場合があります。
近年では、青みや緑がかった石材も人気があり、落ち着いた個性を表現できる素材として注目されています。色選びは好みだけでなく、建立する墓地の雰囲気や周囲のお墓とのバランスも考慮することが大切です。
同じ石材でも仕上げで変わる見た目
墓石のデザイン性は、石の種類だけでなく「仕上げ方法」によっても大きく左右されます。代表的な仕上げには、磨き仕上げとバーナー仕上げがあります。
磨き仕上げは、石の表面を鏡のように磨き上げる方法で、光沢があり、色味がはっきりと出るのが特徴です。高級感があり、文字彫刻や家紋を美しく見せたい場合に適しています。一方で、光沢がある分、経年による艶落ちや、水垢が気になることもあります。
バーナー仕上げは、表面を加熱してザラつきを出す仕上げで、落ち着いた自然な印象になります。滑りにくいため、外柵や足元部分に使われることが多く、全体に重厚感を持たせたい場合にも選ばれます。このように、同じ石材でも仕上げ次第で印象が大きく変わる点は、事前に知っておきたいポイントです。
墓石の形状と素材の相性
墓石には、和型墓石、洋型墓石、デザイン墓石など、さまざまな形状があります。形状と素材の相性を考えることで、より完成度の高いデザインになります。
和型墓石は、伝統的で直線的な形状が多いため、色ムラの少ない落ち着いた石材がよく合います。洋型墓石やデザイン墓石では、曲線や高さを抑えた形が多く、石の色味や質感がデザインの印象を大きく左右します。そのため、素材選びの段階で完成イメージをしっかり共有することが重要です。
デザイン性と耐久性のバランスが重要
見た目を重視するあまり、耐久性を後回しにしてしまうと、数十年後に後悔することがあります。逆に、耐久性だけを重視しすぎると、完成後に「思っていた雰囲気と違う」と感じてしまうこともあります。
墓石の素材選びでは、デザイン性と耐久性のどちらか一方を優先するのではなく、そのバランスを取ることが大切です。石材店に完成イメージの写真や実例を見せてもらい、素材ごとの経年変化についても説明を受けることで、納得感のある選択につながります。
墓石は、時間とともに風合いが変化していくものです。その変化も含めて「美しい」と感じられる素材を選ぶことが、長く満足できる墓石につながります。次の章では、これまで解説してきた内容を踏まえ、目的や環境に応じた「後悔しない墓石素材の選び方」について具体的に解説していきます。
第4章|後悔しない墓石素材の選び方|目的・予算・環境別に考える

墓石の種類や素材、耐久性、デザイン性について理解が深まると、次に悩むのが「結局、自分たちはどの素材を選べばよいのか」という点です。墓石選びに正解はありませんが、判断の軸を整理することで、後悔の少ない選択がしやすくなります。この章では、目的・予算・環境という3つの視点から、墓石素材の選び方を解説します。
耐久性を重視して選びたい場合の考え方
墓石は長期間にわたって受け継がれていくものです。そのため、「とにかく長持ちする素材を選びたい」という方は少なくありません。耐久性を最優先に考える場合は、吸水率が低く、風化しにくい石材を選ぶことが基本になります。
特に、屋外環境の影響を強く受ける墓地では、雨や湿気、寒暖差に強い素材であるかどうかが重要です。建立後の見た目だけでなく、数十年後の状態を想像しながら選ぶことで、「もっと丈夫な石にしておけばよかった」という後悔を防ぐことができます。石材の名称だけで判断せず、耐久性について具体的な説明をしてもらうことが大切です。
デザイン性を重視したい場合の注意点
「故人らしい雰囲気にしたい」「家族の想いを形にしたい」といった理由から、デザイン性を重視する方も増えています。色味や質感、仕上げ方法によって墓石の印象は大きく変わるため、完成後のイメージをしっかり持つことが重要です。
ただし、デザイン性を優先するあまり、耐久性やメンテナンス性を軽視してしまうと、後々の管理で負担が大きくなることがあります。見た目の美しさと、長期的な維持のしやすさ、その両方を考慮したバランスの取れた選択が理想的です。
建立する場所の環境を考慮する
墓石の素材選びでは、建立する場所の環境も重要な判断材料になります。例えば、日当たりが強い場所では、紫外線による色味の変化が起こりやすくなりますし、湿気の多い場所では、苔や汚れが付きやすくなります。
また、寒冷地では凍結と融解を繰り返すため、吸水率の高い石材は劣化が早まる可能性があります。墓地の立地や周囲の環境を考慮した素材選びを行うことで、長く安心してお参りできるお墓になります。
価格だけで選ぶと後悔しやすい理由
墓石選びでは、どうしても価格が気になるものです。しかし、価格だけを基準に素材を選んでしまうと、「見た目が思っていたものと違った」「数年で汚れが目立つようになった」といった後悔につながることがあります。
価格の違いには、石材の品質や等級、加工の手間など、必ず理由があります。予算を意識しつつも、「なぜこの価格なのか」を確認し、納得したうえで選ぶことが大切です。
石材店に必ず確認したい質問
後悔しない墓石素材選びのためには、石材店とのコミュニケーションも重要です。以下のような質問をしてみると、判断材料が増えます。
・この石材の特徴や耐久性は?
・何年後にどのような変化が出やすいか?
・メンテナンスの頻度や方法は?
・過去の施工事例や経年後の写真はあるか?
これらに丁寧に答えてくれる石材店であれば、安心して相談できるでしょう。
まとめ|納得できる素材選びが満足につながる
墓石は、人生の中で何度も購入するものではありません。だからこそ、素材選びでの小さな妥協が、後々大きな後悔につながることもあります。耐久性、デザイン性、環境、予算といった要素を整理し、自分たちにとって何を大切にしたいのかを明確にすることが、満足度の高い墓石選びにつながります。
これまで解説してきた内容を参考に、納得のいく素材を選び、長く大切にできるお墓を建立してください。
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